マーケットにおいて、非常に注目度の高い経済指標であるアメリカ雇用統計。
GDPなどと比べて、速報性が高く景気の変化をいち早く知れるとあって市場参加者の人気が高い指標ですが、それと似たような言葉で『ADP雇用統計』というものがあります。
この二つはアメリカ労働省が発表しているものとアメリカの民間企業が発表しているものになります。
今回は、
- ADP雇用統計とは何か?
- アメリカ雇用統計とADP雇用統計との違いは何か?
の2点について紹介したいと思います。
似ているようで違う2つの違いをしっかり理解して、今後のトレードに活かしましょう!
ADP雇用統計とは?
ADP雇用統計を知る前に、アメリカ雇用統計のおさらいから・・・
アメリカ雇用統計とは、
アメリカ労働省が毎月第一金曜日に発表しているアメリカの重要な指標のこと。
雇用統計には、
- 建設業就業者数
- 製造業就業者数
- 非農業部門雇用者数
- 小売業就業者数
- 金融機関就業者数
- 失業率
- 週労働時間
- 平均時給
などがありますが、
特に『非農業部門の雇用数』と『失業率』は注目度が高い指標となっています。
次に、ADP雇用統計とは、
アメリカの大手給与計算代行サービスである民間企業のADP(オートマティック・データ・プロセッシング)社のデータを利用して、非農業部門雇用者数の予測をするために開発された統計のこと。
2006年5月から発表が始まった統計ですが、毎月米国雇用統計の2日前に発表されています。
同社は全米に約50万社の顧客を持ち、2400万人の給与管理を行っておりさらに、算出方法が米国雇用統計と似ていることも注目が高い理由となっています。
米国雇用統計とADP雇用統計の違いは何?
2つの雇用統計について説明しましたが、結論から申し上げますとこの2つの違いは、
調査機関と調査方法の違いにあります。
アメリカ雇用統計はアメリカ政府が発表しているのに対し、
ADP雇用統計は民間企業が独自に発表しているものです。
さきほど統計の算出方法が似ていることが注目と申し上げましたが、
とは言えアメリカ政府と民間企業ではその規模が違いますので、
全く同じような結果になるわけではありません。
もちろん、ADP雇用統計はアメリカ政府の発表するそれに近い結果が2日前に出るとあって注目度が高いことに変わりはありません。
しかしながら、常に同じような結果になるとは限りませんのでADPはあくまでも参考程度にチェックしてみてはいかがでしょうか?
FXトレーダーであれば、
月初の金曜日は給料日になるか大敗してしまうのか?という大きなスリルを味わえ
雇用統計の発表を楽しみにしている人も多いのではないでしょうか?
ADPで予測を立てて、
実際のアメリカの雇用統計に備える!
良いトレーダーライフを!!